尾鷲 ドマクラ 夏磯

2014年07月28日 06:04

尾鷲 梅雨グレ終盤の夏磯

紀東の梅雨グレを狙っての釣行を計画したが、台風などにより天候が合わなかった。16日、猛暑日となったこの日に会友らと4人で尾鷲に出掛け、尾長や口太グレの釣果に加えて怪物くんらしきアタリを堪能した。
尾鷲は紀勢道が全開通してアクセスが格段に良くなり、集合した亀山の関インターから約1時間20分で到着した。午前8時から夕方までの通し釣りで予約して、天満浦港から藤尾渡船で出船し須賀利方面に向かった。平日でこの暑さのためか目指したドマクラ磯は4人で貸切状態だ。東の船着きに野村肇さん(57)と緑川幸治さん(48)が入り、中央の平台に私と河合達也さん(50)が並んだ。海上は凪だが「ウネリに気を付けてくださいね」と一馬船長が言っていたのだが... コマセを準備して釣り座にセットし、仕掛けを結んでいたところ不意に足元を白波が洗った。ザバーンとの音に振り返るとバッカンがさらしの中に浮いていた。とほほ~ 餌は予備が有ったので、気を取り直して水汲みバケツで代用して釣りを開始した。


まずはコマセを入れずに仕掛けを入れて流すが、サバやアジなどの餌取りは見えない。上げると刺し餌が僅かに取られていたので、ウキ下を4ヒロとして同所に打ち返した。潮は緩く右に流れ仕掛けがなじんだ時、ウキがスパッと気持ち良く消し込まれた。キューンとラインが鳴って夏らしい強く元気な引が伝わる。なんと2投目に尾長グレが来たようで、根から引き出し足元に浮かせた。姿を見せたのは38cmながら体高のある、ゴールトを帯びた美しい褐色の尾長グレだった。今日は楽勝かなと思ったのだが...
足元にボイルのオキアミを入れて、張り出すシモリ根の先に仕掛けを入れて流す。下層に餌取りがいるのか、アタリのないまま刺し餌は取られた。少し潮が速くなった時に、ウキがユックリ沈んで止まった。聞きアワセでラインを張ると、グーっと重量感が感じられ魚信が伝わる。重いが走らないので強引に浮かせると、30cm程のジャンボカワハギが来てニッコリ。家族はこれが一番好きらしい。しばらくして再びガツンというアタリがでて、これまでにない強い引で竿を絞り込む。「よーし、取るぞー」と意気込んだが少し引がグレとは違う。姿を見せたのはサンノジ(ニザダイ)の46cmだった。この後潮は本流のような流れとなり、潮下まで流すがアタリなく昼食タイムとした。
午後2時には干潮の潮止まりとなり、流れも緩んでいい気配が漂う。潮が下がったので朝より少し沖目を狙い、コマセもパン粉を加えてポイントの内側にまで打ち込んだ。風による糸フケを修正しながらなじませた時、ウキがユルユルと海中に引かれて消えた。大きくアワセを入れるとグンと確かな手応えあった。大物を期待しながら「また外道ではと」との不安もあったが、ともかくラインは出さずに竿でためる。なとか無事に磯際に浮かせたのは、今度は40cmの口太グレでまずまずの型が出た。


船長に「夕まずめにバラシが出ているので油断しないよう!」と言われていたが、ここまでのサイズは取れている。だがその思い上がりが一気に壊れ去る。まずは西に移動していた緑川さんにヒットし、懸命のやり取りをみせたが痛恨のバラシ。振り向くと野村さんも竿を伸されて格闘の後、カメラを構えると穂先が天を指していた。私が自分なら...などと考えていると、ウキを確認する間も無く穂先が引ったくられるアタリが出た。次の瞬間どうもこうも出来ないスピードで魚が走り、締めていたドラグをなお絞り出してラインが出ていた。
気付いた時にはラインはヒラヒラと舞い、ウキは潮に乗って流れ去った。声も出ない敗北感だった。
この後30cm級の尾長や良型のカワハギやメイチダイなどが竿を曲げ、それぞれに2度以上のバラシも体験して午後6時半終了した。
私は口太の40cmと尾長の31.38cmにカワハギ7匹他。野村さんは尾長33.37.38の3匹をキープしていた。緑川、河合さんは共に35cm各2匹の釣果だった。顔を見せずに帰って行った彼が何者なのかは定かで無かったが、次回に再会を祈念して帰路についた。

夏磯はグレだけでなく青物や美味しい系の魚が狙える。ただし炎天下では逃げ場がなく充分な暑さ対策が必要だ。クーラーに多めの氷や飲み物など水分を準備して出掛けたい。また釣りは活発な餌取りとなる小魚対策が必要で、船長や餌店の情報で釣り場を選びたい。この時期に集魚材を使うと、アジやサバなどに囲まれ釣りにならない場合も多い。ただ潮によって状況は日々変化するので、前日に確認して欲しい。


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